モニタースピーカーとは
普段多くの方が家庭などで使用されているスピーカーは、リスニングスピーカーあるいはオーディオスピーカーと呼ばれています。これらは聴く人の好みに合わせて高音や低音の聞こえ方を変化させています。日常で音楽鑑賞をするのには問題ないのですが、「自分で作曲をしたい!」や「MIXをするためのスピーカーが欲しい!」と言う方には向いていません。
そこで必要になるのがモニタースピーカーです。これらのスピーカーは、音を誇張したりすることなく、原音をそのままの音で鳴らすということに特化しています。そのため、いざ作品を仕上げるというときに自分で意図した通りの音で作るができます。
モニターヘッドフォンではいけないのか
初心者も、上級者も、MIX・マスタリングにおいてモニタースピーカーは必須です。
「え、モニターヘッドフォンで十分だしそんなに大きい音を出せる環境じゃないからいらない。」という方も多いと思います。
しかし、音楽制作やMIXにおいてモニタースピーカーは必要不可欠です。なぜなら、スピーカーは真ん中ら音が混ざって聞こえるのに対し、ヘッドフォンはLRそれぞれから聞こえるため、そもそもの音の聞こえ方にの違いがあるからです。なので「メインはスピーカーで、ヘッドフォンは仕上げ」など、用途に応じて使い分けると良いでしょう。
値段で決めると後悔する?
スピーカーを選ぶ際に、値段を参考にする方は多いと思います。しかし、ただ「高ければ良い音がする」とか、「安物は全然使えない」という考えで選んでしまうと、実は損をしてしまうかもしれないのです。
ここで重要なのが、値段の違いで製品の差を大きく感じるのはどこからかを知っていただくことです。結論から言うと、大きな差がでるラインは2,10,30,70万円です。少し背伸びしてペアで5万円のものより8万円のものを選ぶよりは、お金を節約するか思い切って10万円台のものを購入する方が賢明と言えるでしょう。
それではここからは価格別におすすめのモニタースピーカーをご紹介していきます!
2〜9万円
YAMAHA MSP3A
一つ目に紹介するのはYAMAHAのMSP3Aです。こちらは、これから初めてモニタースピーカーを購入するという方におすすめです!音は値段相応でバランスが整っており、モニタースピーカーを持っていない方が今の音楽制作環境を向上させるのには十分役立つ製品です。ボリュームのつまみが前面に付いているので操作がしやすく、コンパクトなので部屋での設置もしやすいです。注意点としては、そのまま置いてしまうと若干前に傾斜するので、スタンドを使用したり、角度調整のできるアクセサリを一緒に購入されることをお勧めします。
YAMAHA HS5
二つ目にご紹介するのはYAMAHAのHS5です。こちらも一つ目と同様初心者の方におすすめのスピーカーです。二つの製品の大きな違いはその大きさです。スピーカーにとってサイズは音を決める重要な要素です。大きいスピーカーからは低音がよく響き余裕のあるサウンドが生まれるのに対して、小さいスピーカーからはそれなりの音しか出ません。なので、HS5を置ける環境がある方には、断然HS5を購入することをお勧めします。
10〜19万円
FOCAL Shape50
リスニング距離80cmの近距離での使用を想定して作られたスピーカーで、壁の近くに設置しても反響の影響を抑えてくれるパッシブラジエーターが付いており、自宅でのDTMに最適な製品です!
NEUMANN KH80 DSP
モニタースピーカーはそのままでも使用することができますが、環境によって聞こえ方が変わってしまうため、音響補正に対応したスピーカーを使用することで最適なサウンドでリスニングすることができます。このスピーカーは、個人で制作するのに十分なサウンドを持っていますが、ウーファーサイズが4インチと小さめのため、低音が物足りないと感じる場合もあるため、サブウーファーのご購入も視野に入れるとさらに制作の幅が広がります!また、KH120というモデルもありますが、こちらは音響補正に対応しておらず、値段の差と比べてあまり音質の向上も見られないので、KH80のご購入をお勧めします。
30〜70万円
IK multimedia iLoud Precision MTM
こちらも音響補正機能のついたスピーカーです。レンジが広く、低域もしっかり出る上に音のバランスにも違和感がないため、文句のないサウンドなので、家で制作させる方にとってはこのスピーカーが終着点のように思えます。ただ、背が高いため、高さの調整がしずらいので、地震などの揺れにも注意が必要です。とはいえその点を踏まえてもこのスピーカーの価値は揺らがないので、ぜひ一度一度試されてみることをおすすめします!
NEUMANN KH310
このスピーカーは同社の他のモデルに見られる低音の膨張感などがなく瞬発力のある音が届きます。一般の家庭で使用する場合ワット数が多いため音量をかなり絞る必要がありますが、音量を上げ下げしてもバランスが崩れることはなく、解像度の高い安定したサウンドを得ることができます。ずっと聴いていたい音がする一生物のモニタースピーカーが欲しい方におすすめです!
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